インターネットマルチフィード株式会社(以下:MFEED、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:鈴木幸一)では、インターネット上でリアルタイム相互通信を行うIRCによるチャット*1のための中継システムを構築し、平成11年1月を目途にインターネット接続事業者(以下ISP)のチャットシステムとの相互接続実験を開始します。
平成11年1月 〜 平成11年9月末2.実験の目的
近年のインターネットユーザの増加に伴い、IRCを用いたチャットの利用も急速に広がりつつあります。そのため商用インターネットサービス上においても利用者のニーズに応えるため、複数のISPにまたがる共用可能なネットワークシステムの提供が課題になっていました。3.実験システムの構成
今回の実験により、国内で初めて、ISPが相互に接続したチャット実験通信網が構築され、より多くのインターネットユーザがより広くチャットを楽しめるようになります。
実験を通じて、より多くのユーザがIRCを通じてコミュニケーションできる環境を整備すると同時に、IRCサーバを相互接続する際の技術的・運用的課題を明確にし、その解決策を探ります。
実験に参加する各ISPがIRC実験サーバを立ち上げ、MFEEDのIRC中継サーバと接続を行います。これによりMFEEDの中継サーバをハブとするIRCによるチャット実験通信網を構成します。(構成図参照*2)4.実験参加ISP
これにより、3万人以上のユーザが収容出来る大規模なチャット実験通信網が実現します。
・株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)5.今後の予定
・株式会社エヌ・ティ・ティ ピーシーコミュニケーションズ(InfoSphere)
・日本電気株式会社(BIGLOBE)
・日本電信電話株式会社 (OCN)
・富士通株式会社 (InfoWeb)
・メディアバンク株式会社(DREAM★NET) (五十音順)
MFEEDでは、今回の実験を通じて商用インターネット上でのIRC中継サーバのあり方を検証し、ISP各社が利用可能な共通的なプラットフォームとしての商用化の可能性を探ります。
また今後も日本のインターネット上での情報流通を支える機能の開発、検証、運用を行い、情報流通基盤の構築とインターネットの発展に貢献していきたいと考えています。
インターネット上での双方向のリアルタイム通信システムとしてのチャットには、WWWサーバにより実現する方法などがありますが、IRC(Internet Relay Chat)のサーバを介したシステムが最も一般的に普及しています。
IRCは1988年にフィンランドで開発された、インターネット上でリアルタイムの文字通信による会話・会議を実現するサービスです。
日本では学術系のインターネット利用者を中心に1990年より利用が開始されました。