1. 実験の目的
現在のインターネットで利用されているIPアドレス(IPv4)は、早ければ2011年にも在庫が枯渇し、新規にIPアドレスを取得する事が困難になると言われております。このままでは新規にインターネットにサーバ等の機器を接続して自らのサービスを拡大することが困難になるため、IPv6アドレスを用いた新インターネットに早期に対応する事が全てのプレーヤーに対して求められています。
現状、新インターネット(IPv6)に対応したネットワークの構築技術や運用技術については、議論は比較的進んできています。しかし、大規模なサービスを行っているWWWサイトにおいては、現状のサービスに影響を与えずに既存のサイトを新インターネット(IPv6)にも対応していくためのノウハウは、個別のサイト毎に環境や仕組みが大きく異なるため、あまり議論されてきておりませんでした。
そこで、今回、複雑に連動して動作する大規模なWWWサイトをIPv6に対応させていく際のコンテンツ提供者やデータセンター事業者の課題を明確にし、コンテンツ提供者のIPv6対応サイト構築指針と、データセンターのIPv6サービス提供指針を作成することを目的として、実証実験を行います。